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沖縄奄美自然環境事務所

本年39件目のヤンバルクイナの交通事故発生について(お知らせ)

2012年09月07日

本年39件目のヤンバルクイナの交通事故発生について(お知らせ)

那覇自然環境事務所

 8月27日(月)に国頭村安波の県道の路上でヤンバルクイナの交通事故死亡個体の確認があり、また、8月28日(火)に国頭村謝敷の県道の路上で交通事故個体の救護がありました。本年の交通事故確認件数は39件となり、過去最多であった昨年の件数を上回りました。昨年の同時期の件数を11件も上回る過去最悪のペースで推移しています。沖縄島北部のヤンバルクイナの生息域では、道路周囲に十分気を配り自動車のスピードを十分落としていただきますようお願いします。

※画像を希望される場合は、やんばる野生生物保護センターまでご連絡下さい。

1.本年(2012年9月5日現在)のヤンバルクイナの交通事故確認件数

1月1件 2月6件 3月2件 4月7件 5月12件 6月4件 7月2件 8月5件
計39件(重点区間7件)
 ヤンバルクイナの交通事故確認件数は39件となっており、昨年の同時期の件数を11件も上回る過去最悪のペースとなっています。(ヤンバルクイナの交通事故の発生状況については別紙参照)

2.交通事故を防ぐための「ストップ!ロードキル」運動の取り組み

 環境省那覇自然環境事務所では、「やんばる地域ロードキル発生防止に関する連絡会議*1」(以下、「連絡会議」という。)の一員として、平成23年度から交通事故が多発している県道70号(国頭村楚洲地先)に重点区間*2を設け、「ストップ!ロードキル」運動の一環として以下の活動を展開しています。

(1)
重点区間での側溝清掃
 重点区間において、連絡会議の他の構成機関*1、地元の方々、ボランティアの協力を得て、ヤンバルクイナの道路への出現を抑え通行者からの見通しを良くするために、道路脇の草刈りと側溝清掃を行っています。
(2)
安全運転宣言への車両用マグネットの配布
 今年度、楚洲共同店又はやんばる野生生物保護センターにて安全運転宣言等を行っていただいた方を対象にロードキル防止を呼びかける車両用マグネットを配布しました。

3.当所からのお願い

(1)
制限速度以下で慎重な運転を
 交通事故を防ぐには車のスピードを落とすことが最も肝要です。今後ともやんばる地域(特に国頭村内)での車両の走行時には、十分周囲に注意して急な飛び出しがあっても安全に事故を避けることができるくらいまでスピードを落として運転していただきますようお願いします。
(2)
交通事故に遭遇した場合、至急の通報を
 ヤンバルクイナ等野生生物との交通事故を起こしてしまった場合や、傷ついている個体を発見した場合には、至急の通報をお願いします。迅速な救護により野生復帰の可能性がとても高くなります。万が一、事故の当事者となってしまっても、故意でない限り罪に問われることはありませんので、情報をお寄せ下さいますようお願い致します。頂いた情報から交通事故の場所や時間、死傷個体の状態、道路周辺状況等の情報を分析し、対策に役立てています。
連絡先 :
0980-50-1025、090-6862-9170(環境省やんばる野生生物保護センター(ウフギー自然館))
090-6857-8917(クイナダイヤル、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄)

*1 やんばる地域ロードキル発生防止に関する連絡会議
 近年、ヤンバルクイナ等、希少野生動物の道路周辺における死亡事故(ロードキル)が多発していることを受け、関係機関が連携して対策に取り組むことを目的に、平成16年6月に発足。自然保護、道路管理及び道路利用に関連する行政ならびに関係する機関、計25機関(下記参照)によって構成。事務局は那覇自然環境事務所。

構成機関 :
沖縄総合事務局開発建設部北部国道事務所、沖縄総合事務局北部ダム事務所、沖縄総合事務局北部ダム統合管理事務所、林野庁九州森林管理局沖縄森林管理署、沖縄県環境生活部自然保護課、沖縄県土木建築部道路街路課、沖縄県土木建築部道路管理課、沖縄県農林水産部農村整備課、沖縄県農林水産部森林緑地課、沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課、沖縄県北部土木事務所、沖縄県教育庁文化財課、沖縄県北部農林水産振興センター森林整備保全課、沖縄県警察本部交通企画課、沖縄県名護警察署、国頭村、国頭村教育委員会、大宜味村、大宜味村教育委員会、東村、東村教育委員会、社団法人沖縄県獣医師会、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄、やんばる国頭の森を守り活かす連絡協議会、環境省那覇自然環境事務所

*2 重点区間
 平成23年度は県道70号線楚洲地先の9キロポストから10キロポストの1km区間に、平成24年度は区間を拡張し、8.2キロポストから10キロポストの1.8km区間に設置しています。区間両端には区間を示し事故件数等を表示する看板を設置し、区間内のヤンバルクイナが頻繁に目撃される箇所には移動式看板を設置する他、側溝等の清掃、モニタリング等を実施しています。

添付資料

ロードキル記者発表資料 [PDF 793KB]

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