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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2021年06月01日
  • その他

徳之島(第二麦田橋付近 (徳之島町母間))におけるアマミノクロウサギの交通事故について

令和3年5月5日(水)、5月15日(土)、5月25日(火)に徳之島母間の同一区間(第二麦田橋付近)にて交通事故によるものと見られるアマミノクロウサギの死亡個体が、相次いで発見されました。第二麦田橋付近でアマミノクロウサギの交通事故死が確認されたのは今回が初めてですが、非常に短い区間で短期間に連続して事故が起こったことから、本種の生息域が当該地付近の川沿いに拡大していると考えられます。環境省徳之島管理官事務所では、関係機関と連携して交通事故防止の呼びかけや本種の生息状況の確認等を行っていきます。夜間に運転される方は、アマミノクロウサギがいつ出没してもおかしくないという可能性を考慮して、くれぐれも注意していただきますようお願いします。

1.個体情報:以下の通り

2.経   緯

環境省徳之島管理官事務所では、5月5日、15日、25日にかけて、本道路で交通事故に遭ったとみられるアマミノクロウサギを目撃したとの通報を受けました。現場の状況と死亡個体の状態から、いずれも交通事故による死亡と判断いたしました。2件目の死亡個体の発生を受けて、環境省・徳之島町ではロードキル防止の注意看板を本道路に設置していましたが、ほぼ同一地点で3件目の交通事故が発生してしまいました。

3.今後の対応

今年はアマミノクロウサギの交通事故が頻発しており、5月31日現在で7件の交通事故が発生しています。(別紙:図1)

今回発見された場所が、今まで死亡個体が発見されていなかった道路であることから、環境省徳之島管理官事務所では関係機関と連携し、アマミノクロウサギをはじめとする希少野生動物の交通事故防止の呼びかけを強化するとともに、当該地周辺においてアマミノクロウサギの生息状況の確認や目撃情報の収集を行っていきます。また、当該地周辺において警察と連携したパトロールの強化にも取り組んでいきます。

4.ドライバーのみなさんへのお願い

アマミノクロウサギの交通事故の多くは森林部やその周辺地域の道路で発生していますが、思いもしない場所でも発生する可能性があります。本件の場合は、川沿いに生息域が拡大している可能性があり、これまで分布が確認されていなかった第二麦田橋付近にも出没したと考えられます。アマミノクロウサギの交通事故を減らしていくためにも、夜間に運転される時には細心の注意を払って、すぐに停車できるスピードでの運転を心掛けていただきますよう、お願いします。

※現場位置図・現場写真は別紙図2・3の通り。

図1:徳之島におけるアマミノクロウサギ年別交通事故死(ロードキル)件数※2021年は5月31日現在の数字


図2:現場位置図  左:全体図、右:詳細図

図3:現場写真

 1件目

2件目

            

3件目

■ 問い合わせ先
環境省 奄美群島国立公園管理事務所
 所 長   阿部 愼太郎
担 当 徳之島管理官事務所
 国立公園管理官 福井 俊介
電 話:0997-85-2919
FAX:0997-85-2045