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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2020年07月20日
  • その他

(お知らせ)沖縄県那覇市におけるハヤトゲフシアリの確認について

侵略的外来種であるハヤトゲフシアリの生息が、環境省や関係機関による調査により那覇空港付近の国道及び那覇新港において確認されました。沖縄県内では初めての確認となります。同種は、人を直接刺すなどの被害はないものの生態系への被害のおそれがあり、今後の分布拡大が懸念されることから、関係機関で連絡会議を開催する等、情報共有と防除に向けた取組を継続していきます。外来種の早期発見・初期防除のため、沖縄県における外来種問題に関する普及啓発について、引き続き御協力をお願いいたします。

1.経緯

環境省が港や空港周辺で継続して実施している外来生物の定点モニタリング調査において、令和2年2月19日、那覇市明治橋から那覇空港に至る国道332・331号線の植栽部分において、侵略的外来種であるハヤトゲフシアリの生息を確認しました。県内では初めての確認であり、沖縄科学技術大学院大学(OIST)や沖縄県等の関係機関とともに、分布・定着状況の把握や効果的な防除策の検討、国道の草刈り業者への注意喚起等を進めてきました。

さらに今般、環境省が平成29年のヒアリの国内初確認以降継続している定期的な港湾調査において、令和2年7月6~7日にかけて那覇新港で調査を行ったところ、新たに本種の生息を確認したところです。

今後、物流を通じて拡散する懸念もあることから、ヒアリ等他の侵略的な外来アリ類の監視と併せ、連絡会議を開催する等、関係機関と連携して早期発見・初期防除に努めていくとともに、那覇新港を利用している事業者等に広く注意喚起を行う予定です。

2.ハヤトゲフシアリについて

ハヤトゲフシアリ(Lepisiota frauenfeldi)は南ヨーロッパ原産で、日本国内では平成29年に名古屋港で初めて生息が確認されて以降、数カ所で確認されています。ヒアリと異なり、人を直接刺すなどといった被害はありませんが、生態系への被害が懸念されています。既に特定外来生物に指定されているアルゼンチンアリと同程度の侵略性があるとの指摘があり、侵入防止及び初期侵入段階での早期防除、分布拡大防止を進める観点から、環境省では特定外来生物への指定を検討しています。

※詳細は以下をご覧ください。

https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/data/sentei/insect11/02_kontyu_11_siryo2_2.pdf

※写真は下よりダウンロードできます、

(使用される場合は必ず下記のクレジットを入れてください。)

写真提供: 沖縄科学技術大学院大学(OIST)OKEON美ら森プロジェクト

https://filesender2.oist.jp/filesender/?s=download&token=4cad39e2-d247-4c92-ab30-9775e198996a

https://filesender2.oist.jp/filesender/?s=download&token=1053a9aa-e20d-420f-bf93-f20e48c64ad9

  

 

3.お願い

本種をはじめとする侵略的外来種については、資材に付着すること等により非意図的に拡散し定着することで、生態系等に被害を及ぼすリスクがあります。こうした被害を防止するためには、まずは県内に生息・生育する侵略的外来種について広く知ってもらい、外来種被害予防三原則「入れない」「捨てない」「拡げない」を踏まえて行動してもらうことが第一歩となりますので、報道機関におかれては、広く県民への普及啓発について御協力のほどよろしくお願いします。

(参考)

日本の外来種対策ホームページ(https://www.env.go.jp/nature/intro/index.html

■ 問い合わせ先
環境省 沖縄奄美自然環境事務所
所長      東岡 礼治
野生生物企画官 岩浅 有記
担当: 野生生物課 小野 宏治、石神 唯
TEL 098-836-6400
FAX 098-836-6401
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