報道発表資料

2018年01月19日

西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について

 環境省那覇自然環境事務所では、平成28年度のサンゴ大規模白化現象を受け、平成29年度の白化状況を把握するため、西表石垣国立公園の石西礁湖海域(石垣島と西表島の間)において、平成29年6月(平成29年7月20日付け報道発表)に続き、同年12月上旬に白化現象についての調査を実施しましたのでお知らせします。
 今回の調査の結果、平均被度(※1)は14.7%、全35の調査地点の平均白化率(※2)は49.9%であることが確認されました。
 平成28年12月の調査結果(平成29年1月10日付け報道発表)と比較すると、平均被度が11.6%から14.7%に増加し、平均白化率については、平成28年12月の91.4%に対し49.9%という結果となりました。平均被度はやや上昇し、平成29年6月時点で生存していたサンゴの約半数は白化したものの、死亡したサンゴはごくわずかでした。

※1:サンゴ被度

調査地点におけるサンゴが着生可能な岩盤などの底質の範囲のうち、生存しているサンゴ群体が占める範囲の割合

※2:白化率

少しでも白化現象が見られる群体を対象とし、生きたサンゴ全体(白化しているサンゴ+健全なサンゴ)に占める、白化したサンゴの割合

1.調査内容

(1)調査地点

石西礁湖内35地点(図1参照)

(2)調査期間 

第1回調査:平成29年6月20日~6月25日まで(報道発表済)

第2回調査:平成29年11月28日~12月7日まで

(参考)平成28年度  第1回調査:平成28年7月26日~8月17日

〃    第2回調査:平成28年9月29日~10月4日

〃    第3回調査:平成28年11月28日~12月21日

(3)調査方法

・各調査地点の白化現象の状況をスポットチェック法(15分間遊泳観察法:環境省生物多様性センター(2014))に従い調査した。(昨年度の調査方法と同様の調査方法)

・サンゴの白化による影響の程度を4階級に分類し、それぞれの被度の割合を記録した。

ランクⅠ:白化していない群体(健全)

ランクⅡ:一部白化・一部死亡・全体的に色が薄い群体(薄色)

ランクⅢ:全体が完全に白化している状態(白化)

ランクⅣ:全体が白化により死亡した状態(死亡)

・サンゴ被度=(生存しているサンゴ群体が占める範囲)/(調査地点におけるサンゴが着生可能な岩盤などの底質の範囲)

・白化率=(少しでも白化が確認された群体が占める範囲)/(生存しているサンゴ群体が占める範囲)

・白化率については、当年まで生存していたと推定されるサンゴ全体に占める、白化したサンゴ及び白化により死亡したサンゴの割合で算出することから、白化率の算定にあたり、調査の前年度に死亡したと考えられる個体は除外した。

2.調査結果

(1)平均白化率及び平均被度(図2参照)

平成29年度 第1回調査(6月) :平均白化率19.7%、平均サンゴ被度12.5%(発表済)

〃    第2回調査(12月) :平均白化率49.9%、平均サンゴ被度14.7%

(参考)平成28年度 第1回調査(7月) :平均白化率89.6%、平均サンゴ被度29.5%、

〃    第2回調査(9月) :平均白化率97.1%、平均サンゴ被度18.8%、

〃   第3回調査(12月) :平均白化率91.4%、平均サンゴ被度11.6%、

(2)白化の状況

・今年度の調査における各調査地点の白化状況を図3~4に示した。

・35の調査地点における平均白化率は19.7%(6月)から49.9%(12月)に増加した。

・6月の調査以降、夏期の高水温状態によって白化が進行したと考えられるが、12月はほぼ全ての地点でランクⅡ(一部白化等)以下に収まった。

・平成28年度と比較すると、平均白化率は、平成28年12月の91.4%に対し49.9%であった。また、死亡率については、平成28年12月の70.1%(平成28年12月)に対し0.1%(平成29年12月)と非常に低い結果となった。

(3)被度の変化

・平成28年度および平成29年度の調査における各調査地点のサンゴ被度を図5に示した。

・平成28年度と比較すると、29年度は多くの地点において、被度に大きな変化は無かった。

・昨年の白化で死亡率が低かったいくつかの地点において、被度の増加が認められた。

3.今後の対応

・2月中旬に開催予定の石西礁湖自然再生協議会において、今回の調査結果を報告する予定である。

・サンゴの白化現象に関する調査については、次年度以降も引き続き実施する予定である。

平成30年1月19日(金)

環境省自然環境局自然環境計画課

TEL 03-5521-8274(直通)

   03-3581-3351(代表)

課長        奥田 直久(内線 6430)

保全再生調整官   岡野 隆宏(内線 6435)

サンゴ礁保全専門官 大澤 隆文(内線6492)

環境省九州地方環境事務所

那覇自然環境事務所

TEL 0980-82-4768

所長      東岡 礼治

自然再生企画官 広野 行男

石垣自然保護官事務所

自然保護官   塚本 康太

添付資料

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