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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2015年05月15日
  • その他

名護市におけるノグチゲラの営巣と巣立ちの確認について(お知らせ)

 今年5月1日に名護市内において、ノグチゲラの営巣とヒナが確認されました。昨年も名護市内において幼鳥とみられる個体が確認されていますが、名護市内で営巣とヒナが確認されたのは初めてです。また、5月11日にはこの巣から幼鳥1羽が巣立つのが確認されました。

1.ノグチゲラについて

ノグチゲラは世界で沖縄島北部のやんばる地域のみに生息する中型のキツツキです。環境省レッドリストで最も絶滅の恐れの高い絶滅危惧ⅠA類に掲載され、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されています。また、国の特別天然記念物にも指定されています。

2.これまでの繁殖記録

ノグチゲラは、沖縄島北部3村(国頭村、大宜味村、東村)を主な生息場所としています。かつては名護市以南でも繁殖していたと考えられますが、明確な記録としては残っていないと考えられています。昨年6月に名護市内において、環境省ノグチゲラ保護増殖事業ワーキンググループ委員である渡久地豊氏が、ノグチゲラのメス成鳥1羽と幼鳥1羽を確認しました。これらは親子と考えられ、当該地域周辺で繁殖した可能性が高いですが、これまで営巣やヒナは名護市内では確認されていませんでした。

3.今回の確認経緯

平成27年5月1日に環境省ノグチゲラ保護増殖事業ワーキンググループ委員である渡久地豊氏が名護市内においてノグチゲラの営巣を確認しました。また、5月11日にはこの巣から幼鳥1羽が巣立つのが確認されました。

4.今回の確認の意義

過去にも名護市内でノグチゲラの目撃情報がありましたが、名護市内での営巣及びヒナの明確な確認は初めての記録となります。

今後、本種の安定的な生息状況を維持するために、引き続き分布情報を把握していくとともに、本種の保全を進めて参ります。

担当:やんばる自然保護官事務所

  自然保護官 山本以智人

電話:0980-50-1025

 (やんばる野生生物保護センター)