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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2014年02月03日
  • その他

報道発表:平成25年及び今年のヤンバルクイナ等の交通事故発生状況について(お知らせ)

那覇自然環境事務所

昨年(平成25年)のヤンバルクイナ交通事故確認件数は35件となりました。過去最悪であった一昨年(平成24年)の47件より減少したものの、依然として交通事故が多発しております。
また、平成26年に入り、たてつづけに交通事故が2件発生しています。(1月19日、21日)
沖縄島北部のヤンバルクイナ等希少種の生息域では、昼夜問わず自動車のスピードを十分落とし、野生生物に配慮した運転をお願いします。

1.昨年(平成25年)の希少野生生物の交通事故件数

(1)ヤンバルクイナ(詳細は別紙1参照)

計35件(重点区間5件)
ヤンバルクイナでは、平成24年に47件の交通事故が確認されています。平成25年はこれより減少したものの、引き続き多発しており警戒が必要です。
また、昨年は事故当事者からの連絡が8件と過去最も多く、早期の対応(救護、治療)が可能となったことで無事に回復し、放鳥可能となったケースが増えました。

(2)ケナガネズミ(詳細は別紙2参照)

計17件(重点区間2件)
平成23年の25件より少ないものの、平成24年の9件より大幅に増加しており、引き続き注意が必要です。また、平成26年1月現在、ケナガネズミの幼獣も道路に出現しており、夜間、早朝のケナガネズミの交通事故にも注意が必要です。

(3)ノグチゲラ及びアカヒゲ

交通事故により救護されたノグチゲラの救護が2件、アカヒゲの救護が1件ありました。治療の末、それぞれ1件ずつ無事に放鳥できました。

2.今年(平成26年1月30日現在)のヤンバルクイナの交通事故の発生状況

(詳細は別紙3参照)

3.月別、年別交通事故確認件数・・・別紙4

※事故件数の詳細はやんばる野生生物保護センターHPでもご確認いただけます。
http://www.ufugi-yambaru.com/

4.環境省からのお願い

(1)制限速度以下で慎重な運転を

交通事故を防ぐには車のスピードを落とすことが最も肝要です。今後ともやんばる地域での車両の走行時には、十分周囲に注意して急な飛び出しがあっても安全に事故を避けることができるくらいまでスピードを落として運転していただきますようお願いします。

ヤンバルクイナに関しては、県道70号線の事故の多い区間に事故防止重点区間の設置、ケナガネズミに関しては県道2号線に事故防止重点区間を設置しています。
区間両端に、区間を示し事故件数等を表示する看板を設置しています。また、ヤンバルクイナが頻繁に目撃される箇所には移動式看板を設置し、運転注意喚起を行っています。(重点区間の図は別紙1,2参照)
事故発生防止の取組として、関係行政機関・団体での事故発生防止に関する連絡会議を設置しています。道路構造上の配慮や、モニタリングによる事故発生要因の解析等を各機関の連携のもと実施しています。
また連絡会議の構成員や、地域住民の参加協力も得て道路脇の草刈りや側溝等の清掃(道路への出現を抑え通行者からの見通しをよくすることで事故を防ぐ目的です)を実施しており、このような継続した取組により一層の交通事故減少が期待でき、今後も取組を継続します。
(写真)事故現場の様子

(2)交通事故に遭遇した場合、至急の通報を

ヤンバルクイナ等野生動物との交通事故を起こしてしまった場合や、傷ついている個体を発見した場合には、至急の通報をお願いします。迅速な救護により野生復帰の可能性がとても高くなります。万が一、事故の当事者となってしまっても、故意でない限り罪に問われることはありませんので、情報をお寄せ下さいますようお願い致します。頂いた情報から交通事故の場所や時間、死傷個体の状態、道路周辺状況等の情報を分析し、対策に役立てています。

連絡先

0980-50-1025、090-6862-9170(環境省やんばる野生生物保護センター(ウフギー自然館))
090-6857-8917(クイナダイヤル、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄)

5.添付資料

別紙1~4(交通事故情報)[PDF 749KB]

 
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