報道発表資料

2013年11月13日

 報道発表:竹富南航路の整備に伴い移設するサンゴで石西礁湖のサンゴを修復~沖縄総合事務局石垣港湾事務所と環境省那覇自然環境事務所が連携~

那覇自然環境事務所

 内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所では、石垣港と竹富町の島々を結ぶ竹富南航路の航行安全性の向上を図るため、航路の浚渫(海底の掘削)を行っています。また、施工区域に存在するサンゴを保護するため、浚渫工事に先立って近傍にサンゴを移設することにしています。
 一方、環境省那覇自然環境事務所では、石西礁湖のサンゴ群集を修復するため、種々の取組を行っています。
 このたび、石垣港湾事務所と那覇自然環境事務所が連携し、航路の浚渫に伴い移設するサンゴを、サンゴ群集の修復にも寄与する場所に移設することにしたので、お知らせ致します。

○実施予定:
平成25年11月13日(水)から2ヶ月程度
○採取元:
竹富島南西沖の竹富南航路
○移設先:
竹富島シモビシ海域公園付近
○移設するサンゴの規模:
約300m
沖縄総合事務局・環境省合同実施区域

(問合先)

石垣港湾事務所 大村 久場(TEL:0980-82-4741)
石垣自然保護官事務所 平野(TEL:0980-82-4768)


参考:移設の手順

採取場所への誘導


(図1)

 作業船をサンゴ採取区域に誘導して定位固定した後、ダイバーが採取位置を決定する。その後、サンゴ類の採取箇所を示す目印ブイを設標してから、比較的被度の高いサンゴ群集を効率よく採取できるよう停船位置を調整し、カゴを投入する(図1)。投入時には、既存のサンゴ群集を破壊することがないよう注意する。
 施工者は、採取場所の正確な位置情報をGPSにより確認・記録し、地図上に表示する。現場を監督するダイバーは、サンゴ群集の優占種をある程度見分けられ、サンゴ類の状態(病的なサンゴ類や食害生物、危険生物の有無)を把握しながら、できるだけ健全なサンゴ群集を安全に移設できるよう努める。


採取作業


(図2)

 採取するサンゴは、採取場所のサンゴ群体をできるだけ壊さないよう、ダイバーが1群体ずつ丁寧に徒手でサンゴ群体の採取を行い、カゴに収容する(図2)。徒手によりきれいにサンゴ群体を採取できない場合、ハンマーやたがね等を用いて行う。
 サンゴ群集の採取は可能な限り行うが、破片化した細かいサンゴ群体は、採取効率が悪くなるため、採取の対象としない(図3)。なお、採取前にはサンゴ群集の状況(被度・優占種)を観察・写真撮影し、採取後には採取場所の面積を記録し、写真撮影を行う。

(図3)

 特に、枝サンゴ群集において、サンゴ群体同士の融合以外に、群体下部の死亡部が海底面下に埋没し、さらにはサンゴ群体の生存部が近傍群体の死亡部に固着する等、これらの特性が群集の安定化に重要な役割を果たしている。そのため、採取にあたっては群体下部の死亡部もできるだけ壊さず、死亡部ごと採取する。
 採取されるサンゴの種組成は、基本的に採取場所と同様にする。採取時には、各サンゴ群体において、病的なサンゴ類や食害生物、危険生物の有無を見極め、これらの生物を除去する等、移設先にこれらの生物をできるだけ持ち込まないよう注意する。


運搬作業


(図4~8)

 カゴに収容したサンゴ類は、作業船で曳航するため、エアーリフトで海面まで持ち上げ、運搬用筏にとりつけた後、作業船の舷等に固定する(図4,5)。
 曳航は、航路や浅所を横断する必要が生じるため、定期船やレジャー船、漁船等の船舶の往来に十分注意する。そのため、作業にあたっては関係機関との調整を十分行い、警戒船により警戒作業を行いながら運搬する。
運搬はカゴ内に収容したサンゴが崩れず、水流によるストレスも受けないよう観察しながら運搬する。

移設作業

 事前調査により予め決定しておいた移設場所直上に作業船を誘導し、定位固定した後、ダイバーが既存のサンゴ群集を壊すことがないよう移設場所近傍の投入位置を最終決定する。その後、投入箇所を示す目印ブイを設標し、停船位置を微調整し、カゴに移設サンゴを収容したままダイバーがエアーリフト等を使い補助しながら、海底にゆっくり下ろす(図6)。
 海底に下ろしたカゴは一度整置し、ダイバーにより移設場所まで運搬する。その後、ダイバーがカゴの底板を抜き、カゴの側面版を上に引き抜き移設する。(図7)この際、サンゴ群体が逆さまになったり、部分的に崩れたりするため、それらのサンゴ群体を整置する。
 移設後は、海底面への自然固着やサンゴ同士の融合、群体同士の支え合いにより群集強度を高めるため、基本的に水中ボンド等の接剤は使わない。


 

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