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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2013年07月19日
  • その他

報道発表:与那国島におけるオオヒキガエル発見について

那覇自然環境事務所

 平成25年7月15日に与那国町で特定外来生物であるオオヒキガエルが発見、捕獲されました。
 この個体は、石垣島からのフェリー又は貨物船が停泊する久部良港から比較的近い場所で発見されたことから、島外から侵入した一過性のもので、与那国島にはまだ定着していないものと考えられます。オオヒキガエルやシロアゴガエルを侵入させることが無いよう、今後とも与那国町の皆さんの情報提供をお願いします。

1.発見捕獲日時

平成25年7月15日(火) 20時30分頃

2.発見捕獲の経緯

与那国町教育委員会の職員が、オオヒキガエル1頭を発見、捕獲しました。
殺処分後アヤミハビル館に冷凍保存しています。

3.発見捕獲場所

与那国町久部良
与那国島西部の久部良港フェリーターミナルの東500mに位置する久部良ミトゥ湿地帯に近い農道。

発見捕獲場所

4.特定外来生物

 外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)により外来生物の中でも海外起源で生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から選定、指定されます。石垣島には特定外来生物のオオヒキガエル及びシロアゴガエル等が定着しているために、石垣島からの物資や貨物などに紛れて、これらの特定外来生物のカエルが侵入する可能性が増大しています。

5.お願い

 与那国島では平成13年に与那国中学校の生徒が2頭を捕獲したという情報があり平成23年8月には1頭が捕獲されていますが、その後は今回の発見まで確認されていません。現時点ではオオヒキガエル及びシロアゴガエルとも、定着、繁殖している可能性は低いと考えられます。
 今回、捕獲された個体は物資に紛れて侵入した一過性のものと考えていますが、このような侵入はいつでも起こりえますので、繁殖していなくても他にも侵入個体がいる可能性は十分にあります。
 与那国町在住の方々にはオオヒキガエル及びシロアゴガエルの個体(成体だけでなくオタマジャクシも)や鳴き声に普段から気をつけていただき、発見したときにはアヤミハビル館(0980-87-2440)に情報をいただけますようご協力をお願いします。発見した場所での捕獲が可能な場合には、安全に捕獲した上で届けていただきたいと思います。

 ※オオヒキガエルは強く握られたりして興奮すると、目の後ろにある耳腺という器官から毒液がしみ出してきます。この白い液は危険なので触れないで下さい。この毒液を触ってしまった場合は、流水でよく洗って下さい。オオヒキガエルを発見したら、早めにビニール袋等に入れて、手を洗ってから、連絡して下さい。

 このような事態は、八重山諸島の他の離島でもいつでも起きることが考えられますので、石垣島以外の多くの皆さんに関心を持っていただくと共に、姿や鳴き声を確認した場合には環境省石垣自然保護官事務所(0980-82-4768)へ連絡をお願いいたします。

 オオヒキガエルとシロアゴガエルについては、環境省那覇自然環境事務所のホームページに鳴き声や姿、オタマジャクシや卵塊などについて紹介しています。
那覇自然環境事務所>外来生物>管内で実施されている事業>オオヒキガエルとシロアゴガエルについて
https://kyushu.env.go.jp/naha/wildlife/mat/m_2_2.html
にアクセスをお願いします。

オオヒキガエル   オオヒキガエル

捕獲されたオオヒキガエル(アヤミハビル館 村松さん提供)