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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2012年10月29日
  • その他

報道発表:「2012年イリオモテヤマネコ冬の交通事故防止キャンペーン」実施について

那覇自然環境事務所

 イリオモテヤマネコの交通事故が多発する冬季、平成24年11月1日(木)から平成25年2月28日(木)までの期間に、関係機関・団体が連携し、地域住民や観光客への普及啓発、注意喚起を目的として、「イリオモテヤマネコ冬の交通事故防止キャンペーン」を実施しますので、お知らせいたします。

概要

【目的】

イリオモテヤマネコは、西表島に推定約100頭が生息するに過ぎず、絶滅のおそれが高いことから、国内希少野生動植物種に指定され、保護が図られています。これまでにイリオモテヤマネコの交通事故は55件確認されており、生存を脅かす大きな要因となっています。冬季はオスネコの発情時期で活動が活発になるとともに、子ネコが独立する時期でもあり、ヤマネコの交通事故が発生しやすい傾向にあります。このため、地域住民や観光客への普及啓発を行い、注意喚起を促すことを目的として、冬のイリオモテヤマネコ交通事故防止キャンペーンを実施します。

【期間】

平成24年11月1日(木)から平成25年2月28日(木)まで

【実施機関】

環境省那覇自然環境事務所・林野庁沖縄森林管理署・西表森林環境保全ふれあいセンター・沖縄県・八重山警察署・竹富町・竹富町教育委員会・(社)沖縄県建設業協会八重山支部・西表石垣国立公園パークボランティア連絡会

【内容】

  • 島内各所にポスター約80枚、レンタカー会社や小中学校にチラシ約800枚を配布
  • 石垣港離島ターミナル、大原港なかまりん、上原港デンサーターミナル,石垣島まつり会場においてチラシの配布及び着ぐるみによるPRの実施
  • 「安全運転宣言」の参加の呼びかけを島民向けに、また島内のレンタカー会社と協力し観光客向けに実施
  • 西表野生生物保護センターにてイリオモテヤマネコ展の実施
  • ヤマネコ注意標識清掃 ・ 草刈りボランティア活動の実施
  • 「イリオモテヤマネコと希少動物たちを守ろう 絵画コンクール」表彰式の実施
  • 地域住民を対象とした環境学習や各種イベントなどの実施
  • イリオモテヤマネコ観察会の実施
  • 西表野生生物保護センターの施設裏側見学の実施
  • 竹富町防災無線による広報

 冬季は、オスネコの発情期で活動が活発になるため、道路に出てくることも多くなります。また、子ネコの親離れの時期にあたり、警戒心の薄い子ネコが道路に出てくることが多くなります。そのため、冬期はイリオモテヤマネコの交通事故が発生しやすい傾向があります。西表島で自動車を運転される際は、法定速度を守り、スピードは控えめにし、路上の野生動物に十分注意して下さい。特に夜間はヤマネコの活動が活発になるため、より慎重な運転をお願いします。

 また、イリオモテヤマネコを目撃した、交通事故を起こしてしまった、死体を発見した、などの際には、365日24時間いつでも、西表野生生物保護センターヤマネコ緊急ダイヤル(0980-85-5581)に連絡して下さい。
 特に、事故当事者から通報いただけた場合は、迅速な救護により助けられる可能性が高まるほか、事故発生時の詳しい情報が得られるため、その後の事故対策を考える上でも極めて重要です。事故を起こしてしまった場合でも、故意でない限りは罪に問われることはありませんので、万一の場合はぜひご協力下さいますようお願いいたします。