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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2011年11月08日
  • その他

特定外来生物タイワンスジオの生息調査に伴う買上げの実施について

那覇自然環境事務所

 沖縄島中部に定着している特定外来生物タイワンスジオに関する生息状況調査の一環として、捕獲した個体を、1個体1万円で買い上げることとしましたのでお知らせします。本種の発見と捕獲について、地域にお住まいの方々へ注意と協力をお願いいたします。

 タイワンスジオは本来、台湾に生息する大型のヘビで体長2メートル以上にもなります。1970年代末に沖縄島中部に定着したと考えられています。わが国では生態系への影響を与える恐れがあることから、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」に基づき、特定外来生物に指定されています。本種は沖縄島の生態系に大きな影響を及ぼすと考えられていますが、これまで十分な調査が行われてきませんでした。
 環境省では平成21年度から分布状況の調査や捕獲用のわなの開発・試行などを行ってきています。このたび、本種の分布状況についての情報を収集するとともに食性調査のための標本収集を目的として、一般市民による捕獲をお願いしたいと考え、捕獲したタイワンスジオを来年3月10日までに限って1頭1万円で買い上げることとしましたのでお知らせします。
 捕獲にご協力いただける方は、登録など以下のことについてご了解いただく必要があります。

捕獲希望者は成人であることが条件です。また事前登録が必要です。
捕獲した場合、その方法や日時、場所をお聞きしますので、場所の記録をお願いします。
生きた個体、あるいは新鮮な死亡個体であることが条件です(腐敗個体は対象外)。
計測を行うので、捕獲個体は切断しないでください。
捕獲した日あるいは次の日に連絡いただければ、連絡をいただいた翌日までには受け取りに伺います。
傷害保険はかけていません。捕獲や取扱いのケガなどは、自己責任となります。
捕獲器の貸し出しはありません。

 タイワンスジオには毒はありませんが、捕まえようとすれば咬みついてきます。取り扱いには十分に注意して下さい。
 生息する市町村などにチラシを置いてあるほか、業務を請負っている八千代エンジニヤリング株式会社(098-880-8081)までご連絡下さい。

タイワンスジオの沖縄島における分布状況について

 タイワンスジオElaphe taeniura friesi は中国南部から東南アジアにかけて生息する大型のヘビ、スジオナメラElaphe taeniuraの台湾産の亜種です。1970年代末に沖縄島中部で野生化し、分布域を拡大していることが分かっています。本亜種は哺乳類・鳥類を捕食する大型の捕食者であることから、在来の生態系に被害を及ぼすおそれがあり、外来生物法に基づく特定外来生物に指定されています。

 現在、タイワンスジオの分布の中心はうるま市、沖縄市、北中城村、北谷町、嘉手納町、読谷村、恩納村、金武町の一帯です。これとは別に本部半島中央部にも小個体群があるとの情報があります。ただし、情報として南部は那覇市、南城市での情報もあれば、北部は国頭村まであります。しかし、これらは一時的な確認あるいは誤認の可能性もあり、今のところ明らかな分布情報かどうかは不明です。買い上げは上述の市町村と本部周辺に集中すると考えていますが、他地域からの捕獲がないとは断言できません。

 なお、宮古諸島と八重山諸島には日本産の亜種サキシマスジオElaphe taeniura schmackeriが生息していますが、これは在来種であり買上げの対象外です。


図.
沖縄島におけるタイワンスジオの分布域.このほかにも本部半島の一部地域にも定着しているとの情報があります. Google mapにより作成

別添資料

 チラシ [PDF 1,075KB]

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