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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2011年08月26日
  • その他

お知らせ:与那国島におけるオオヒキガエル発見について

那覇自然環境事務所

 平成23年8月22日に与那国町で特定外来生物であるオオヒキガエルが発見、捕獲されました。
 昨年外来生物説明会に参加された方が発見し捕獲したもので、この個体が島外から侵入した一過性のものかは不明です。与那国町ではまだ定着していないと考えられますので、この状態を維持できるよう、与那国町の皆さんの情報提供をお願いします。

1.発見捕獲日時

 平成23年8月22日(月) 午前

2.発見捕獲の経緯

 与那国島在住で稲作を営んでおられる方が、苗床に散水中にオオヒキガエル1頭を発見、捕獲しました。発見者は昨年8月に与那国町で開催しました外来生物説明会に参加されており、オオヒキガエルの存在を知っていたため、発見したときに捕獲を行ったとのことです。
 その後アヤミハビル館にオオヒキガエルが届けられました。

3.発見捕獲場所

 与那国町嘉田(かた)
 与那国空港の南東1kmほど、ほぼ与那国島の中央部に位置し一帯は水田地帯です。

4.特定外来生物

 外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)により外来生物の中でも海外起源で生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から選定、指定されます。石垣島には特定外来生物のオオヒキガエル及びシロアゴガエル等が定着しているために、石垣島からの物資や貨物などに紛れて、これらの特定外来生物のカエルが侵入する可能性が増大しています。

5.お願い

 与那国島では平成13年に与那国中学校の生徒が2頭を捕獲したという情報がありますが、その後は発見されていません。また、昨年8月に与那国島でシロアゴガエルの生息調査を実施しましたが、オオヒキガエル及びシロアゴガエルとも、生息を確認できなかったので、定着、繁殖している可能性は低いと考えられます。
 今回発見捕獲された個体が物資に紛れて侵入した一過性でなおかつこの1個体のみなのか、すでに繁殖している個体かは不明ですが、繁殖していなくても他にも侵入個体がいる可能性は十分にあります。
 与那国町在住の方々にはオオヒキガエル及びシロアゴガエルの個体(成体だけでなくオタマジャクシも)や鳴き声に普段から気をつけていただき、発見したときにはアヤミハビル館(0980-87-2440)に情報をいただけますようご協力をお願いします。発見した場所での捕獲が可能な場合には、安全に※捕獲した上で届けていただきたいと思います。

オオヒキガエルは強く握られたりして興奮すると、目の後ろにある耳腺という器官から毒液がしみ出してきます。この白い液は危険なので触れないで下さい。この毒液を触ってしまった場合は、流水でよく洗って下さい。オオヒキガエルを発見したら、早めにビニール袋等に入れて、手を洗ってから、連絡して下さい。

 このような事態は、八重山諸島の他の離島でもいつでも起きることが考えられますので、石垣島以外の多くの皆さんに関心を持っていただくと共に、姿や鳴き声を確認した場合には石垣自然保護官事務所(0980-82-4768)へ連絡をお願いいたします。

 オオヒキガエルとシロアゴガエルについては、那覇自然環境事務所のホームページに鳴き声や姿、オタマジャクシや卵塊などについて紹介しています。
 那覇自然環境事務所>外来生物>管内で実施されている事業>オオヒキガエルとシロアゴガエルについて
 https://kyushu.env.go.jp/naha/wildlife/mat/m_2_2.html
 にアクセスをお願いします。


捕獲されたオオヒキガエル(アヤミハビル館 村松さん提供)