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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2011年06月23日
  • その他

お知らせ:イリオモテヤマネコの交通事故発生について

那覇自然環境事務所

 6月22日夜、西表島高那の県道でイリオモテヤマネコの交通事故による死亡事故が発生しました。
 イリオモテヤマネコの交通事故は、1978年以降の33年間で53件目となり、2011年の初めての事故となります。交通事故による死亡は、2010年9月以来です。
 西表島で車を運転する際には、法定速度を守ってスピードを控えるとともに、野生動物の飛び出しに十分注意して下さい。

1.事故の概要

[1]事故発見日時

 平成23年6月22日(水) 22時15分

[2]発生場所

 西表島 高那の県道路上(別添位置図参照 [PDF 188KB])

[3]死亡個体の状況

 体重3060g、全長76.1cm、雌成獣。

2.事故発生時の状況

 自動車にて県道を走行中に山側から急に飛び出してきました。交通事故発生後、ただちに当事者によって西表野生生物保護センターに通報されました。センター職員が現場に到着し、既に死亡していたイリオモテヤマネコを確認しました。
 センターに搬入し、計測、一次検査等を行った後、専門家による健全性把握、病理検査及び寄生虫検査等のため、6月23日、鹿児島大学農学部獣医学科に搬送しました。

3.イリオモテヤマネコの交通事故防止にかかる留意事項

 夏季は仔育ての時期で、母ネコはエサを取るために昼も夜も活発に活動しています。仔ネコも親が目を離した隙に事故にあいやすい季節です。西表島で自動車を運転される際は、法定速度を守り、スピードは控えめにし、路上の野生動物に十分注意して下さい。特に夜間はヤマネコの活動が活発になる一方、ドライバーの視認性が下がるため、より慎重な運転をお願いします。今回のようにイリオモテヤマネコの目撃情報が多い地点には、注意喚起の看板やのぼりを設置しています。これらの設置物を見かけた際には、特に周囲に注意し、慎重な運転を心掛けていただきますようお願いいたします。
 また、イリオモテヤマネコを目撃した、交通事故を起こしてしまった、死体を発見したなどの際には、365日24時間いつでも対応できる体制を取っていますので、西表野生生物保護センター(0980-85-5581)に連絡して下さい。
 特に、事故当事者による通報は、迅速な回収により助けられる可能性が高まります。また、その後の事故対策を考える上でも極めて重要です。事故を起こしてしまった場合でも、故意でない限りは罪に問われることはありませんので、万一の場合はぜひご協力下さいますようお願いいたします。

(参考)

イリオモテヤマネコの交通事故は記録が残っている1978年以降、53件目(事故目撃を入れると54件目、うち52件が死亡)
最近のイリオモテヤマネコ交通死亡事故
2008.1.26
オス 成獣(定住)
2008.3.11
オス 成獣(定住)
2008.5.1
メス 成獣(定住)
2009.7.22
オス 幼獣
2010.1.3
オス 幼獣
2010.2.14
オス 亜成獣
2010.4.13
メス 亜成獣
2010.7.12
オス 成獣(放浪)
2010.9.9
メス 幼獣

 今回のイリオモテヤマネコ死体の状況を撮影したデジタル写真の配布を希望される社は、デジタルファイルの受信希望アドレスから、以下のアドレスにメールを送信してください。
 DAISUKE_NAGAOSA@env.go.jp
 なお、写真を利用される際には、「環境省西表野生生物保護センター 提供」と入れてください。

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