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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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屋久島国立公園 屋久島

163件の記事があります。

2013年08月13日子どもパークレンジャー!【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。

今回は、8月3日(土)に実施した「平成25年度 第1回 子どもパークレンジャー」についての報告です!
子どもパークレンジャーは、国立公園の自然保護官(パークレンジャー)の仕事を子ども達が体験しながら自然と触れ合い、自然保護や環境保全の大切さを学ぶ活動です。

第1回目の今回は、屋久島国立公園の海域公園地区に指定されている塚崎海岸で、タイドプール観察を行いました。
参加者は、島内の小学4~6年生18名です。
タイドプールでは、ビンゴゲームをして様々な生き物を探し、見つけた生き物とその場所を、自分たちでスケッチしたタイドプールと海岸線の地図に
書き込んでいきました。
子ども達は、見つけた生き物を箱メガネに入れたり、シャコを軍手で釣ろうとしたりと、思い思いのスタイルで観察を楽しんでいました。
最初、水に濡れないように観察をしていた子どもも、最後には肩までどっぷり水に浸かって、みんな夢中で海の中をのぞいていました!




お昼休憩の後は、パークレンジャー体験です!
看板磨きチームと海岸清掃チームに分かれて、パークレンジャーの仕事を体験してもらいました。
看板磨きチームには、看板を綺麗に拭いてもらい、柱に防腐塗料を塗ってもらいました。
海岸清掃チームには、海岸のゴミをたくさん拾ってもらいました。
普段体験できない作業に、みんな興味津々の様子でした。




塚崎海岸での活動の後は屋内に戻り、自分たちで描いたタイドプールと海岸線の地図に、見つけた生き物を描き加えた、タイドプールマップを班毎に作成しました。
見つけた生き物のイラストを模造紙いっぱいに描いて、最後は、どんな生き物がいたか、お気に入りの生き物や初めて見た生き物について発表しました。
中には、韓国から流れ着いたゴミを初めて見て印象的だったと発表する班もありました。
そして最後に、私から国立公園とパークレンジャーの話をして全ての活動を終えました。



左の写真は完成したタイドプールマップを持って発表する様子。
班毎にとってもカラフルで楽しいマップを作ってくれました!
右は、国立公園とパークレンジャーについて解説する様子。
炎天下の中、海で泳いで疲れていたと思いますが、最後までしっかりと話を聞いてくれました!

今回の子どもパークレンジャーでは、屋久島の海、その海に暮らすたくさんの生き物と触れ合いました。
そして、すばらしい自然がある国立公園と、国立公園の自然を守り多くの人に利用してもらうために働くパークレンジャーについて知ってもらえたと思います。
この体験をきっかけに、自然の中で大いに遊んで、自然をもっと身近に感じ、
大切にしてもらいたいと思いました。

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2013年08月13日口永良部島清掃活動その②! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
前回の口永良部島活動報告その①から1ヶ月が経ってしまいました…。
しかし!その①を書いたからには、その②も書かなければ!!
ということで、遅れての報告になりますが、第二弾としてオオキンケイギクの駆除とサソリモドキについて報告します。

オオキンケイギクは、5月から7月にかけて鮮やかな黄色の花を咲かせるキク科の植物です。
九州各地の道端などでよく見られ、屋久島の県道沿いでもたくさんのオオキンケイギクが咲いていました。
一見コスモスに似たかわいらしい花ですが、自宅の庭や花壇に植えることはできません!
オオキンケイギクは、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)の「特定外来生物」に定められており、栽培、運搬、販売などが禁止されています。
いったん定着すると周りの在来種の生育場所を奪ってしまい、日本の生態系に重大な影響を及ぼします。

このオオキンケイギクは口永良部島にも定着しており、今回の活動で一部を駆除することになりました。
島の方にもお手伝いいただき、空き地を埋め尽くすほどぎっしり生えたオオキンケイギクを抜いていきました。



左の写真はオオキンケイギク。右はオオキンケイギク駆除作業中の様子。

作業を進めていると、なにやらお酢のようなすっぱい臭いが辺りに漂ってきました。
気のせいかと思い、黙々と作業を進めていたのですが…やっぱり臭う!
一面に生えていたオオキンケイギクを抜き、地面が見えてきた頃、ついに犯人が現れました!
サソリモドキです!!


正式にはアマミサソリモドキ(Typopeltis stimpsonii )といい、九州南部から沖縄にかけて分布しています。
夜行性で昆虫や土壌動物を補食し、危険を察知すると、おしりから液を噴射します。
この液は、成分の80%が酢酸で、手や顔に着くと危険です。
作業中に漂っていたすっぱい臭いの正体は、サソリモドキが噴射した液でした。

大学時代を沖縄で過ごした私ですが、恥ずかしながらサソリモドキは1~2回しか見たことがなく、今回口永良部島で出会えて、改めてサソリモドキのフォルムに惚れ惚れしました。

今回の口永良部島活動では、登山道の標識の塗り直し等も行いました。



パークボランティアの方2名という少ない人数での活動で、様々なハプニングもありましたが、なんとか活動を終えることができました。
皆さん本当にお疲れ様でした!

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2013年08月02日屋久島世界遺産センター 企画展やっています。 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

みなさんこんにちは。今年7月の屋久島の降水量は13.5mmで、観測史上最も少ない降水量となりました。続いて1958年の35mm、1960年の55.4mmとなっており、今年の7月は断トツに少なかったことが分かります。8月もしばらくは雨が少ない日が続くようで、雨が恋しいです。

さて、屋久島世界遺産センターでは8月2日より8月30日まで、貝殻の企画展『屋久島と九州・沖縄に生息する貝類 夏休みの工作・研究に貝殻を使おう!!』を開催しています。普段目にする海岸に打ち上げられた貝殻から、目にする機会が少ない大型の貝殻など様々な種類の貝殻を展示しています。屋久島だけでなく沖縄や鹿児島、宮崎で採取された貝殻も展示しています。




また貝殻展示だけでなく、クラフトコーナーを用意しています。貝殻を使って、いろいろな物を作ってみてください。


さらに、下記のイベントを開催する予定です。
■貝の生態展示 8月9日~15日
 屋久島の磯で見られる貝を生きたまま展示します。

■貝の標本の作り方 8月15日 14:00~16:00
 生きている貝から貝殻標本を作製する方法をレクチャーします。

■貝の種名調査 8月29日 13:00~16:00
 皆さんが海岸で拾ってきた貝の種名を調べます。名前を知りたい貝殻を持ってきてください。

屋久島に来られる際は、是非屋久島世界遺産センターまで足を伸ばして下さい。
http://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/

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2013年07月29日高塚小屋の改築と新高塚小屋トイレの一部閉鎖について 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

 みなさんこんにちは。夏休みはいかがお過ごしでしょうか。屋久島では雨が降らない日が続き、山中にある水場の水量が減ってきています。そんな屋久島から、山岳部の利用施設に関する報告を2つお送りいたします。

1つめは高塚小屋の改築についてです。
 現在、縄文杉から200mほどのところにある高塚小屋の改築工事が進められており、昔からある小屋は撤去され、仮設の足場が組み立てられています。いつも見ていた高塚小屋が無くなり、感慨深いものがあります。
 高塚小屋は昭和45年度に建てられ、それから平成25年度までの43年間登山者に利用されてきましたが、この度一般企業の寄付を受け、屋久島町により改築されることになりました。左の写真は取り壊される前の高塚小屋、右側の写真は現在の様子です。



 工事は8月のお盆時期までかかるかもしれません。高塚小屋に宿泊を予定される方は、事前に情報収集するなど、ご注意ください。

2つ目は、新高塚小屋自己処理型トイレの閉鎖についてです。
 新高塚小屋の自己処理型トイレ2基について、汚物がきちんと流れない不具合が発生したため、当面の間、閉鎖することになりました。原因は定かではありませんが、し尿を処理するタンクの水位が何らかの理由で上昇したため、し尿が流れず、便器の上に汚物が積み重なっているという状態になっています。この状態だと便器に溜まった汚物を清掃しても、すぐに汚物が溜まってしまいます。
 新高塚小屋には閉鎖した自己処理型トイレ2基の他に汲み取り式トイレ1基と携帯トイレブース1基がありますので、こちらを利用して下さい



 ちなみに、屋久島の山岳部には、新高塚小屋のブースを含めて携帯トイレブースが11箇所あります。携帯トイレを実際に使ってみると、汲み取り式トイレ特有の臭いもなく、持ち帰りの袋からも全く臭いが漏れないことに驚きます。
 お盆時期など登山者が集中する時期は、汲み取り式トイレに長蛇の列ができる場合もあります。自分でしたものを自分で持ち帰ることに最初は抵抗があると思いますが、待たずに、キレイで、使いやすい携帯トイレを是非この機会に使ってみて下さい。


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2013年07月19日口永良部島清掃活動その①!~海岸清掃~ 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
今回は屋久島国立公園パークボランティアの活動報告です。

7月6日から7日にかけて、パークボランティアの方と口永良部島に行ってきました!
今回の活動は、海岸清掃への参加、特定外来生物であるオオキンケイギクの駆除、登山道の標識塗り直しなど盛り沢山な内容となりました。
今回の日記は第一弾として、海岸清掃について報告します。

ところでみなさん、口永良部島がどんな島か知っていますか?
口永良部島は、屋久島の北西12㎞に位置する火山島で、島の東部には、活発な火山活動を続ける新岳や古岳があり、現在も火口壁面から水蒸気と火山ガスを勢いよく吹き出しています。
火山島でありながら、スダジイなどの照葉樹に覆われていることから「緑の火山島」と呼ばれるこの島は、島の全域が屋久島国立公園に指定され、豊かな自然環境が残されています。

その口永良部島で行われた海岸美化清掃には、多くの島民の方々が参加されていて、私たちがフェリーで島に到着した頃には、すでに沢山のゴミが集められていました。私たちも急いで参戦!せっせとゴミを集めました。



海岸清掃の様子(前浜)。

一つの浜が綺麗になったところで、次の海岸、向江浜に移動です。
向江浜は、産卵のためにウミガメが上陸するそうで、地元の方が手作りしたウミガメ保護柵が設置されていました。
島の子ども達は、卵が埋まっているウミガメ保護柵の中に入らないよう注意しながら、一生懸命ゴミを集めていました。



向江浜のウミガメ保護柵。

今回の海岸美化清掃は、合計4つの海岸で行われました。
回収したゴミは、流木や細かな枝、国内外から流れ着いた漂着物がほとんどで、島内で捨てられたゴミではありません。
それにもかかわらず、清掃は、子どもからお年寄りまで総勢60名以上の島民の方々で行われました。
島の人口は約150人なので、島民の半数近くの方が参加されたことになります。
これは、自分たちの島を大切に思い、島の問題に島のみんなで取り組もう、美しい自然環境を守ろうとする皆さんの心の現れだと思います。
この清掃活動を通じて、口永良部島の方々の、島への想いや、自然環境への意識の高さを知りました。
それと同時に、今回回収されたゴミ、また、清掃を行わなかった浜に残された大量の漂着ゴミを目の当たりにし、海岸のゴミ問題には沢山の課題が残されていると改めて感じました。
ゴミのない綺麗な海にするにはどうすればよいのか、一人一人にできることは何か、みんなで考えていきましょう。



島民の方々、そしてパークボランティアの皆さん、
暑い中本当にお疲れ様でした!!

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2013年07月18日ウミガメ保護柵設置! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
梅雨が明けた屋久島は毎日かんかん照りのお天気で、いよいよ夏本番です!

さて、少し前の7月4日、北太平洋で最も高密度にアカウミガメが産卵する
砂浜としてラムサール条約湿地に登録されている永田浜(前浜、いなか浜、四ツ瀬浜の総称)に、ウミガメ保護柵を設置しました。
このウミガメ保護柵は、永田浜を訪れる人が、ウミガメの産卵巣※を踏むことによって卵や子ガメに悪影響が出ないようにするために、いなか浜と前浜の産卵巣が集中する区域に設置しているものです。

※産卵巣:ウミガメが産卵した穴。

ウミガメ保護柵の設置は、例年、永田浜ウミガメ保全協議会の構成機関・団体が協力して行っています。



ウミガメ保護柵設置作業のため集結した永田浜ウミガメ保全協議会の皆さん。




今年の設置作業も、皆さん手慣れたもの!
暑い中の作業でしたが、驚くほど手際がよく、テキパキと作業は進み、あっという間にウミガメ保護柵が完成しました!




ウミガメ保護柵は7月から9月末までいなか浜と前浜に設置しています。
7月下旬頃からふ化シーズンを迎え、元気な子ガメが海へと巣立っていきます。
設置期間中は柵内へ立ち入らないようご協力よろしくお願いいたします。

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2013年06月17日白谷雲水峡へ! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。
先日、白谷雲水峡の巡視に行ってきました!
白谷雲水峡は、屋久島の原生的な森林を手軽に体感できる自然休養林で、
縄文杉と並んで人気の高い登山コースです。
林内は弥生杉コース(1時間)、奉行杉コース(3時間)、太鼓岩往復コース(4時間)に分かれており、目的や体力に合わせて楽しむことができます。



左の写真は苔むす森。右は七本杉。

最も長いコースの目的地にある太鼓岩からは、
素晴らしい景色を望むことができます。
しかし、この日は雨が降り、太鼓岩からの景色は深い霧に覆われ、
左の写真の通り、残念ながら何も見えませんでした…。



ちなみに、右の写真は晴れた日に撮影したもの。
天気が良い日は太忠岳の天柱石や宮之浦岳など、
国立公園内の雄大な山岳景観を見渡すことができます!!

白谷雲水峡の各コースには美しい渓流がいくつかあり、
飛び石を渡って先へと進みます。
しかし、大雨が降るとたちまち増水し、渓流を渡ることができなくなります。
この日も、連日降り続く雨で増水しており、渓流箇所の多い奉行杉コースは
通行しないよう注意喚起されていました。
大雨などによって渓流が増水している場合は、
大変危険ですので渡らず引き返しましょう。
白谷雲水峡の雨天時徒渉注意箇所は
下記ホームページよりご確認いただけます。

*屋久島レクリエーションの森 保護管理協議会
http://y-rekumori.com/shiratani_map/

さて、山を歩いていると毎回目にするものがあります。
それは、登山道の隅に置かれた登山者の荷物です。



左の写真は増水した渓流。右は岩の陰に置かれた登山者の荷物。

辺りに持ち主らしき人は見当たりません。
それもそのはず、持ち主が「ちょっとそこまで♪」と、
荷物を置いて各ポイントまで登っているからです。
通称“デポ”と呼ばれる行為です。
しかし、いくら近場であっても、山では怪我や急な天候の変化など、
何が起こるか分からず、軽装で登ることは大変危険です。
また、パトロールする側の私たちは、
「用を足しに行って道に迷ったのではないか」
「軽装で登って体調を崩していないだろうか」など、
様々な事態を想定します。
登山の際はこういったことを念頭に置き、
できる限り最後まで万全の装備で登ってください。
一緒に登ってきた装備ですので、
素敵な景色も装備と一緒に楽しんで頂ければと思います!

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2013年06月10日パークボランティア しゃくなげ登山清掃! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!
屋久島自然保護官事務所の水川です。

今回は、屋久島国立公園パークボランティアの活動報告です!
5月25日、パークボランティアのみなさんと環境省職員でしゃくなげ登山清掃活動を行いました。

これは、6月1日から9日まで開催された
「第32回 屋久島しゃくなげ登山(公益社団法人屋久島観光協会主催)」
を前に、登山道の整備や清掃、開花状況の確認などを行うための活動です。

当日は、投石平、石塚小屋、花之江河の3コースに分かれ、小屋や登山道の清掃、看板磨きや文字塗りなどを行っていただきました。
お陰様で、登山道は安全に、看板は新品のように見やすくきれいになりました!



左の写真は階段を補修する様子。右は看板の文字を塗り直す様子。

そして屋久島は現在、シャクナゲをはじめ様々な植物が見頃を迎え、美しい花を咲かせています。



左の写真は満開のヤクシマシャクナゲ。右はマイヅルソウ。




左の写真はアクシバモドキ(屋久島固有種)。右はサルトリイバラ。

今回の活動を通じて、看板はもちろん、登山道の滑り止め板一本をとってみても、多くの人の手によって維持管理されていることを実感しました。
そして、パークボランティアをはじめ、たくさんの方々の支えや協力があって、国立公園内のすばらしい景観や自然環境が保たれていることを改めて感じました。
これからも、各機関や団体、地元の方や県外の利用者から、大切にされる屋久島であってほしいと思います。

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2013年06月03日太忠岳へ! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

こんにちは!屋久島自然保護官事務所の水川です。
屋久島も梅雨に入り、じめじめとすっきりしないお天気が続いています。

さて、梅雨入り前の5月14日、屋久島は晴天に恵まれ、太忠岳へ巡視に行ってきました。
太忠岳は、ヤクスギランド(自然休養林)の奥にそびえる山で、標高は1497m。
山頂には、米粒のような形をした岩、天柱石が立っています。
また、山頂からの景色は絶景で、天気が良いと安房集落や愛子岳などを見渡すことができる、とっても気持ちの良い山です。

この日は桜島の噴煙まで確認することができました。



左の写真は天柱石。右は山頂に立つ私と天柱石のツーショット。並んでみると圧巻の大きさ!身長の高い私がこんなに小さく見えます。

今回の巡視では、登山道の補修や携帯トイレブースの点検、看板磨きなどを行いました。利用者の方が、安全で快適に登山を楽しめるよう登山道の維持管理をするのも、アクティブレンジャーの仕事です。

そして、いよいよ屋久島はヤクシマシャクナゲ開花の時期!!
山頂にもシャクナゲが綺麗に咲いていました。



左の写真は看板を磨く様子。右は山頂付近のヤクシマシャクナゲ。

下の写真は、今回点検したヤクスギランド内の携帯トイレブースです。




屋久島の山岳部にあるトイレでは、不溶性汚物の投入や混雑時の長い待ち時間、きれいに掃除されていても、街中のトイレと異なるために野外で用足しをされる方もいらっしゃるといった問題がありますが、何よりもその維持管理が大変です。

特に、環境の厳しい山岳部にあるくみ取り式トイレのし尿は、人力でくみ取り、担いで里部まで搬出されており、多くの労力と費用がかかっています。

その費用は屋久島山岳部保全募金でまかなわれていますが、募金額を費用が上回る状況にあります。

*鹿児島県ホームページ
http://www.pref.kagoshima.jp/ad04/kurashi-kankyo/kankyo/yakushima/hozen/yakushimasangakubuhozenbokin.html

そこで屋久島では、登山者に携帯トイレの利用を勧めています。
携帯トイレのメリットは、
・万が一の用足し時にも対応できる!
・待ち時間を解消できる!
・自然環境負荷の少ない登山ができる!
など。

なんといっても、くみ取り式トイレと違って、携帯トイレブースは無臭です!
さらに、ブース内はとても綺麗で、トイレも洋式です。
屋久島の山に登られる際はぜひ、携帯トイレを使ってみてください!!

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2013年05月28日メリケントキンソウに気をつけて! 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

 梅雨入りをした屋久島からの報告です。
 5月27日付の地元新聞に、「メリケントキンソウ」が鹿児島県内各地に広がっているという記事がありました。屋久島にも侵入している可能性があるため情報を集めてみたところ…。なんと!!、地元の方より宮之浦陸上競技場に生えているということを教えて頂き、生育を確認しました。



 一見するとただの芝生のグラウンドですが、近づいてみるとメリケントキンソウがたくさん生えていました。



 枝の付け根に隠れるようにしてある小さな種(果実)には、トゲ状の突起があり人に刺さります。まだ、熟していない実でも人に刺さるほどの鋭さを持っており、熟した種は靴底にも刺さるそうです。



 メリケントキンソウは南米原産の外来植物。大きさは生育環境によって異なりますが、確認したグラウンドでは5-10cm程度の草丈でした。5月から6月にかけて結実するため、これからの時期はトゲが刺さる危険性があります。芝生のグラウンドは裸足で走り回ったり、寝転がったりすると気持ちが良いのですが、その前に一度足下を注意してみてください。
 屋久島内においては、宮之浦陸上競技場以外にも分布している可能性があるので、十分に気をつけてください。

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