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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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徳之島

23件の記事があります。

2014年06月30日オオキンケイギク駆除活動報告【徳之島地域】

徳之島 アクティブレンジャー 吉野

みなさん、こんにちは!
徳之島自然保護官事務所アクティブレンジャーの吉野です。

特定外来生物オオキンケイギクの駆除活動を伊仙町立犬田布小学校のみなさんと一緒に行ってきました。
オオキンケイギクは北アメリカ原産のキク科の植物で、5月~7月に花を咲かせます。日本には緑化や園芸目的で持ち込まれたといわれております。黄色くキレイな花ですが、とても繁殖力が強く、在来種に影響を与えてしまう恐れのあることから、特定外来生物に指定され、栽培や販売などが禁止されています。
小学校で外来種について解説後、児童のみなさんと小学校から現場までポイ捨てゴミを拾いながら歩いて移動しました。とても暑い中でしたが、みんな元気にゴミを拾っていきます。



現場に到着。今回、駆除活動を行った現場は景勝地犬田布岬にほど近いお宅の庭先や沿道で、地元の方は「いつの間にか生えてきて定期的に駆除をしてもなかなか追いつかないから困る」とおっしゃっていました。
花や葉っぱの様子を観察し、いざ駆除活動開始。



みんなすぐにオオキンケイギクと他の植物との見分けがつくようになり、根っこからどんどん駆除していきました。
犬田布小のみんなは「外来種(がいらいしゅ)」という言葉をすぐに覚え、あちらこちらで黄色い花を見つけては「あれ外来種じゃない?」といった声がたくさん聞こえていました。
小学生の鋭い観察眼に驚くばかりでした。




1時間弱で駆除活動は終了。駆除したオオキンケイギクは45ℓゴミ袋15袋分、ポイ捨てゴミは7袋におよび、軽トラックの荷台はいっぱいになりました。
オオキンケイギクが繁殖していたお宅のおばあちゃんから御礼を言っていただき、犬田布小のみんなはどこか誇らしげで嬉しそう。



犬田布小学校のみなさん、犬田布集落のみなさんお疲れ様でした!

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2014年06月23日「夜光貝のアクセサリー作りを通じて徳之島の海を知ろう」活動報告

徳之島 アクティブレンジャー 吉野

みなさん、こんにちは!
徳之島自然保護官事務所アクティブレンジャーの吉野です。

今回は、6月の「環境月間」にあわせて奄美自然ふれあい行事を実施しましたので報告します。講師に工房海彩の夜光貝工芸家、池村茂さんをお迎えし「夜光貝のアクセサリー作りを通じて徳之島の海を知ろう!」と題して夜光貝の貝殻を用いたアクセサリー創作体験イベントを行いました。

はじめに渡邊自然保護官よりスライドを使った、徳之島のいきものについての解説を行い次に池村さんより徳之島の海についての解説がありました。徳之島の海の美しさや多様な生きもの、抱えている課題などをとてもわかりやすく丁寧にお話くださいました。




そしてお待ちかねの夜光貝磨き。
予め池村さんがアクセサリー用に細工しておいた夜光貝を紙やすりを使って磨きます。紙やすりは粗さの違うものが10枚あり順番に使って研磨していきます。
それぞれ思い思いの形の貝を手に取り、とても真剣に磨いていました。





夜光貝はサザエ科の巻き貝で、殻の裏側には真珠層があり、昔から螺鈿細工の材料として用いられてきました。
“夜光る貝”と書きますが、実際は貝自体が発光することはありません。




こちらは池村さん制作の夜光貝ランプ!!とてもキレイです。

磨き終えたら、池村さんに仕上げてもらいます。
金具をつけてアクセサリーの完成です。







それぞれ世界にひとつだけしかない自分だけのオリジナルアクセサリーが出来上がりました。
ご参加いただいたみなさんありがとうございました。キレイな夜光貝がいる徳之島の海を、いつまでも大切にしていきたいものですね!


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2014年04月25日トクがいっぱい徳之島!【徳之島地域】

徳之島 アクティブレンジャー 吉野

みなさん、はじめまして!
この4月に徳之島自然保護官事務所のアクティブレンジャーに着任いたしました吉野と申します。
徳之島で生まれ、高校まで徳之島で育ちました。
私自身、島を離れてから改めて徳之島の自然環境の素晴らしさに気づかされることが多く、こうして島に帰ってきて、島のために働けることをとても嬉しく感じます。
自然関係の仕事は初めてで、知識も経験も少なくまだまだ勉強中の身ですが、徳之島の素晴らしい自然を島の皆さんと共に守り、そして多くの方々に伝えていければと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。

さて、徳之島からのアクティブレンジャー日記第1弾は、(日記という趣旨から多少離れますが)島紹介をいたします!!


みなさん、徳之島という島をご存知ですか?
鹿児島県に属し、鹿児島市より約470㎞南にある奄美群島で2番目に大きな、長寿と子宝の島です。
亜熱帯性の気候で、大陸との分離・結合を繰り返してきた歴史から、貴重な固有種が多く生息するなど独自の自然環境が色濃く残っています。
徳之島の天城岳(533m)、井之川岳(645m)、犬田布岳(417m)などからなる山岳部には、照葉樹の森が広がっています。
その森の中には、貴重な生物がたくさん!
その代表格がなんといってもアマミノクロウサギ!
アマミノクロウサギはその種名から、奄美大島だけに生息していると思われがちですが、実は徳之島にもいるんです。着任早々、林道の夜間巡視中に間近で観察することができました。






アマミノクロウサギ以外にも貴重な生物はたくさん!
世界で徳之島にしか生息していないトクノシマトゲネズミ!(左上※中村正弘氏提供)
こちらも徳之島固有種のオビトカゲモドキ!(右上)

徳之島は動物だけじゃなく、植物もスゴイ!!
徳之島固有種のハツシマカンアオイ。(左下)
またまたこちらも徳之島固有種のトクノシマエビネ!(右下)





こういった動植物が数多く生育・生息する自然環境が評価され、奄美大島、沖縄島北部(やんばる)、西表島とともに昨年12月に世界自然遺産の候補地として選定されました。

さてさて、徳之島は森だけでなく海もスゴイ!
珊瑚が広がる美しいビーチがあるかと思えば・・・(畦海岸:写真上)
荒々しい海食岸も!(小原海岸:写真下)





徳之島にはまだまだ貴重な動植物や美しい景観がたくさんあるので
この日記を通してどんどん紹介していければと思っています。

そんな自然豊かな徳之島に昨年10月に開設されたのが徳之島自然保護官事務所です。



天城町役場庁舎4階にあり、現在渡邊自然保護官と私の2名が勤務しております。
徳之島の自然保護の拠点として、この事務所からどんどん情報発信をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

それでは、また!お読みいただき、おぼらだれん!(方言:ありがとうございました)

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