ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2018年11月

12件の記事があります。

2018年11月01日くじゅうの自然に感謝する日 【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 小泉 敦

10月13日は大分県が制定した"くじゅうの自然に感謝する日"で、くじゅうエリア各地で登山道整備やゴミ拾い作業などの活動が行われました。

 

私は「九重の自然を守る会」のオオハンゴンソウ駆除活動(外来種駆除活動)に参加しました。

過去のAR日記でも何度か書いておりますが、この地域は外来植物のオオハンゴンソウがかなり生育しています。

外来植物そのものは、決して悪い物ではありませんが、環境省や地域の人々が守りたい場所に入るとその生態系を崩してしまう事もあるので、駆除活動を毎年行っています。中でも、【オオハンゴンソウ】という植物は根からの抜根が必要で、一つ一つスコップで作業をしなくてはいけないので、とても大変です。

昨年度はオオハンゴンソウが咲いている場所のうち10箇所以上も作業をしました。

しかし、場所が多いとその分、作業が中途半端に終わり残った分を刈払い機で刈り取り、根が来年度に残るということを繰り返してきました。

そのため、今年度は1箇所を集中的に作業し、その場所での根絶を目指しています。

今年度はあと2~3回活動がありますが、ようやく、目標に近づいています。

当日は"くじゅうの自然に感謝する日"という、イベントの形でしたが、常にこの【くじゅう】の自然を守ろうと活動されている方々がいること、そしてそれに参加出来ていることを感謝しながら作業をしました。

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2018年11月01日出水のツルシーズンが始まりました 【出水地域】

出水 本多孝成

出水自然保護官事務所の本多です。

10月18日(木)、ナベヅル2羽が今季初飛来し、出水のツルシーズンが始まりました。

18日の朝、ツル初飛来の連絡を受け早速ツルの飛来地へ向かったところ、

東干拓の保護区内にて2羽のナベヅル成鳥を確認しました。

ナベヅル初渡来、成鳥2羽

▲10月18日、飛来したばかりのナベヅル成鳥2羽。8:30ごろ撮影。

上の写真は若干ぼやけていますが、これはかなり離れた場所からカメラの望遠機能を使って

撮影したためです。

越冬初期のツルは4~8月の繁殖期において人がいないシベリア半島等の湿地で過ごしていたため

特に警戒心が強く、11月中旬ごろまでは目隠し網で遮られた保護区の奥で行動する傾向にあります。

12月ごろになると、飛来数の増加に伴い二番穂などの餌が少なくなり、また人の存在にも慣れるため、

保護区の目隠し網の近くや、餌を求めて市内各地へ行動範囲を拡げます。

ツルの行動範囲変化の様子

▲ツルの行動範囲の変化。

越冬初期は保護区の奥にいるため、肉眼ではほとんど見えません。

飛来数が増加すると右側の写真のように道路に出てくる等、近くでも観察できるようになります。

早期米刈り取りと二番穂の生育

▲干拓地の早期米と二番穂。

早期米は8月中旬頃に収穫されます。刈り取り後の株からひこばえが生育し、

穂を実らせたものが二番穂です。ちょうどツルの飛来が始まる10月頃に成熟します。

本来であれば二番穂も加工米として収穫されますが、出水では地元農家の方が

ツルのために収穫せずそのまま残してくださっています。

10月29日現在ツルの飛来数は300羽程ですが、これから続々とツルが飛来し、11月下旬には

飛来数がピークに達します。これから1月上旬頃までは特に観察しやすい時期になりますので、

みなさんも是非、ツルを見に出水までお越しください。

==ツル観察・観光の際に役立つサイト=======================

クレインパークいずみ:https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/cranepark/

ツル観察センター(11月1日オープン予定):http://www.izumi-navi.jp/spots/detail/1

出水市観光協会:http://www.kanko-izumi.com/

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