ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2016年9月28日

3件の記事があります。

2016年09月28日阿蘇山登山道一部開通~!【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 山口佳子

みなさん、こんにちは!

阿蘇自然環境事務所の山口です。

阿蘇にうれしいニュースです。

熊本地震の影響で、不通になっていた阿蘇山登山道、坊中-草千里間(坊中-吉田線の一部)が

5ヶ月ぶりに開通致しました!

阿蘇駅前から草千里を通って山上広場(ロープウェー乗り場)まで行くことができます!

※中岳火口周囲1kmは火山活動活性化のため、立ち入り規制が続いています。

 

9月16日10:00 

この日を心待ちにしていた関係者の方々のあたたかいお出迎え。

『阿蘇山上に来てくれてありがとう』の想いと

来訪者の方々の『開通を待っていたよ~!』の想いが結ばれていきます。

(▲草千里駐車場前で歓迎のお出迎え。駐車場は現在無料開放中です。)

 

(▲みんなに大人気のあか牛くんもげんきいっぱい道路の開通をお祝い♫)

 

阿蘇山上に到着すると、目の前に広がる美しい眺めは草千里ヶ浜。

草千里ヶ浜は烏帽子岳の北麓に位置します。

中岳の噴煙を望み、大きな池や放牧中の馬たちの牧歌的風景をみることができる憩いの場所です。

※登山ルートは安全が確保されていないため、現在通行不可となっていますのでご注意ください。

 草千里ヶ浜内の駒立山には登れます。

(◀中岳の火口と大きな池も秋の風情です)

  

(▲草千里に咲く野花。凛と咲くリンドウ)  (▲広い草原のなかでそっと咲いているので

                        探しの気分です。可憐なサイヨウシャジン)

 

山上では、亀裂の入った道路を丁寧に舗装された跡が各所でみられます。

どれほど大きな揺れだったのか。地球の営みの大きさ、パワフルさを肌で感じる光景です。

こうして、たくさんの人の手でよみがえっていく阿蘇。復興の足取りをみつめながら、

この雄大な景色を見られるのもいまの阿蘇を感じる感動スポットのひとつです。

(▲草千里ヶ浜から山上広場へ向かう道)

  

山上で働く魅力あふれた笑顔をご紹介いたします。

現在、地震の影響で閉館中の【阿蘇火山博物館】。

館内の復旧に向けて、元気いっぱい作業されています。

再び、多くの方々に『生きている阿蘇』を知り、体験してもらいたい!という、

熱い情熱をもったスタッフのみなさんが力を合わせて再開を目指しています!

(▲復旧したらぜひ訪れたい阿蘇火山博物館。HPをご覧ください。http://www.asomuse.jp/) 

  

国立公園では、みなさまが安心して楽しく利用できるようたくさんの人々が携わり日々作業をしています。

現在、登山道は坊中-吉田線間の一部開通ですが、今後の復興に向けて現在も作業が進んでいます。

公園で働く人々の笑顔も阿蘇の魅力のひとつです。

(▲いつも国立公園内を気持ちよく過してほしいと整備している自然公園財団の方々)

   

阿蘇。

山に登って見渡すと、ここでしかみられない圧倒的な大自然に魅せられます。

どこまでも広がる草原には多様な植物や生物が生息し、

カルデラに暮らす阿蘇の人々の自然と共生した暮らしを垣間見ることができます。

ぜひ、秋の阿蘇へお越しください。

 

(▲勢いよく吹き上げる噴煙 中岳火口)     (▲絶景の中で放牧中のあか牛)

  

◇◆阿蘇山上情報◆◇  

(2016年9月29日時点の情報です。随時最新情報をご確認ください)

 

◆登山道開通情報(阿蘇市)◆

http://www.city.aso.kumamoto.jp/kumamoto_eq/traffic/asotozandoro

登山道通行可能時間 7:00~19:00

 

◆阿蘇山登山情報(熊本県)◆

阿蘇山系の各登山路は、平成28年4月16日の熊本地震や豪雨の影響により、崩落及びルート寸断が発生し

危険で現在通行できないルートがあります。詳細及び最新情報はHPをご確認ください。

http://www.pref.kumamoto.jp/kenhoku/kiji_10328.html

 

◆レストラン・お土産◆

草千里駐車場内 一部カフェ・売店が営業しています。

ロープウェイ駅舎 売店が営業中です。(映像エンターテイメント スーパーリングも上映中!)

 

◆道路情報◆ 

アクセスルートマップ

http://www.qsr.mlit.go.jp/bousai_joho/tecforce/pdf/asoaccess

 

◆阿蘇駅ー草千里・阿蘇山上 阿蘇火口線 産交バス(復興特別ダイヤ)

http://www.kyusanko.co.jp/sankobus/aso_sen/

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2016年09月28日森林と緑の大切さを学ぶ「森林(もり)のつどい」

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。9月17日(土曜)、五島椿園で開催された「森林(もり)のつどい」にスタッフとして参加しました。この日は朝から大きな雨雲が鬼岳上空にあり、時折強い風が吹く中でのスタートです。開会式の後、五島市各地区の緑の少年団やこども園の代表者による五島市の花木でもある椿の記念植樹を行いました。ショベルやスコップで苗木の根元に土を寄せ、大きく育つよう願いを込めたっぷりの水をあげました。

  

左:鬼岳中腹の五島椿園で行われた開会式

右:シャベルで椿の苗木に土を寄せる参加者

  

 この後、参加者約60名が6グループに分かれて森林クイズラリーと森林学習講座を行いました。まだ風は強いものの空を見上げると少し晴れ間も見え、スタッフの表情も少し和らいでいました。森林クイズラリーは、子供には難しい問題もあるため、保護者も一緒に挑戦です。問題用紙は木にぶら下がっていたり木陰に隠れていたりと、どこに隠れているのか探すだけでも探検気分になれます。

 森林学習講座では、日本の森林は日本全体の62%の広さがありますが、五島市の森林率は60%、そのうちヒノキはスギの3倍以上あると学びました。人が植樹した森林を何もしないで放っておくと元気に生育ができないなど、身近にある自然とどう触れ合えばよいか、気付くきっかけになれたのではないでしょうか。

  

保護者に相談しながら問題を解く子供たち

  

 次は、椿の実から採れる椿油絞り体験です。炒った椿の実を臼と杵を使って細かく粉砕したものを沸騰したお湯に入れ、浮き上がった油分を熱で水と油に分離させ完成させます。日頃使うことのない臼と杵による作業は子供たちにとっては大変でしたが、細かく粉砕しようと頑張りました。

  

 

左:重い杵で少しずつ丁寧に椿の実を粉砕

右:お湯の上に油分が浮き上がる工程を真剣に見入る参加者

  

 椿油が完成する合間、子どもたちは、森林組合の方などが事前に用意した自然の素材を使って工作を行いました。木材の土台にそれぞれの感性で椿の枝や実、貝殻等を手に取り、世界に一つだけのオリジナル作品を目指して、大人も子供も作業に夢中になっていました。

  

左:初めて使う電気ペンを片手に奮闘

右:フォトフレームに貝殻や木の枝など貼り付け

  

 お昼は五島牛を使った肉うどんとおにぎりが用意され、心もお腹も満たされました。食事を終えた子供たちは、段ボールを持って、芝生の斜面を草スキーの要領で何度も滑っては駆け上っていました。雨が降る前に片付けまで終えたのも、子供たちの晴れてほしいと願う気持ちが雨雲が来る時間を遅らせたのかもしれません。

  

 冬から春にかけて咲く椿。今は開花時期ではない為、どの木かわからない子供もいました。今回は天候の都合で椿の実の収穫体験ができませんでしたが、実際に植わっている木々とふれあう時間があったらいいなと感じました。毎年恒例となった「森林(もり)のつどい」、来年は皆さんも参加してみませんか?

  

参加者全員で記念撮影

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2016年09月28日台風16号による影響【霧島錦江湾国立公園(指宿地区)】

霧島錦江湾国立公園 前平理恵

鹿児島自然保護官事務所より、台風16号の影響をお知らせ致します。

 

【指宿エコキャンプ場および周辺園地】

台風の影響で、多くの樹木が倒れたり折れたりしており、一部の駐車場および散策路が利用できなくなっています。みなさんに安心してご利用いただけるよう、できるだけ早く対応を進めて参りますので、今しばらくお待ちください。

倒木により駐車場に入ることができません。ご迷惑をお掛けしております。強風により折れてしまった木も多数あります。【開聞岳登山道】

台風による強風で、多くの倒木や折木が見られます。現在、またぐ、くぐるなど、より登山らしい登山で頂上まで登れますが、通行の際は頭上の折木などに十分お気を付けください。

倒木の下をくぐるのも楽しいものです。意外と小さな根っこで支えられていたのですね。倒木相手に通り道を考えるのも楽しみのひとつです。ダイナミックな根っこ【知林ヶ島】

今回の台風以降、干潮時に現れるはずの砂の道が出現しない状態が続いています。砂の道ができるまでは知林ヶ島への渡島は禁止されています。

砂の道の最新状況については、下記ページにてご確認ください。

 →【指宿観光ネット】http://www.ibusuki.or.jp/

 

今回の台風直撃を受けた指宿市では、至る所で倒木や瓦の飛んだ家屋が見られます。

現場確認の際も、倒れた木々を目の前に呆気にとられてしまいました。

人の力だと1本の木を切るだけでも重労働なのに、自然の力の計り知れない大きさを感じさせられます。

 

開聞岳では、登山道脇でも根っこごとひっくり返った木をたくさん見ることができます。倒木の下をくぐったり、大きな木を支えていた根っこを見たりしながら登るのも、それはそれでおもしろいです。

木が倒れた後には、太陽の光が射す場所が新しくできます。また、倒木は風雨にさらされて軟らかくなったり、虫や微生物に食べられたりして、朽ち果てていきます。これから出てくる新しい芽や、土に還っていく倒木の様子を見るのも楽しみですね♪



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