九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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梅雨も明け、暑い日が続いている屋久島です。
特産物リレーの7月ということで、屋久島にゆかりのある貝をご紹介します。
その貝というのは、ヤコウガイ(夜光貝)です。
熱帯から亜熱帯の海に生息し、屋久島は分布の北限になります。
大きいものは20cmほどにもなる大型の貝です。
▲ヤコウガイ
ヤコウガイと屋久島の関係を記述した書物は、古くは平安時代のものになります。
当時のお偉いさんである右大臣へは、全国各地から贈り物が届けられていましたが、大隅国(現代でいう
大隅半島や種子島、屋久島など)からは、革類や木材や夜久貝を贈ったと記されています。
当時は屋久島を「夜久島」と書いていたようで、夜久島で採れる貝なので夜久貝と名付けられたようです。
この夜久貝の読みと漢字が変化して、現代の夜光貝という呼び名になったのです。
なので、夜に光るので夜光貝というわけではありませんし、そもそも自ら光ったりはしません。
ヤコウガイは南の島の貝なので、都(京都)に住む貴族には珍重されたようです。
ヤコウガイの殻は大型で、磨くと真珠層の美しい光沢が出るため、そのまま盃に使われたり、細かく割って
螺鈿(螺=貝を細かく散りばめた工芸品)に用いられたりしました。
今でもヤコウガイはアクセサリーなどに用いられ、屋久島のお店でもよく見かけます。
平安時代から、ヤコウガイの美しさは人々を魅了し続けているのですね。
▲磨かれたヤコウガイ
利用されるのは殻だけではありません。
ヤコウガイはサザエの仲間なので、身も美味しいのです。
刺身やバター炒めにするようで、屋久島では生きたヤコウガイは売られていませんが、奄美大島や沖縄では
生きたヤコウガイを売っていたりします。
同じ屋久島国立公園である口永良部島でもヤコウガイはよく採れ、民宿では定番のメニューのようです。
▲ヤコウガイの刺身
屋久島、口永良部島へお越しの際は、ぜひヤコウガイの美しさと美味しさを味わってみてください。
8月の特産物リレーは、雲仙の羽澄さんにバトンタッチです!
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
梅雨も明け、暑い日が続いている屋久島です。
特産物リレーの7月ということで、屋久島にゆかりのある貝をご紹介します。
その貝というのは、ヤコウガイ(夜光貝)です。
熱帯から亜熱帯の海に生息し、屋久島は分布の北限になります。
大きいものは20cmほどにもなる大型の貝です。
▲ヤコウガイ
ヤコウガイと屋久島の関係を記述した書物は、古くは平安時代のものになります。
当時のお偉いさんである右大臣へは、全国各地から贈り物が届けられていましたが、大隅国(現代でいう
大隅半島や種子島、屋久島など)からは、革類や木材や夜久貝を贈ったと記されています。
当時は屋久島を「夜久島」と書いていたようで、夜久島で採れる貝なので夜久貝と名付けられたようです。
この夜久貝の読みと漢字が変化して、現代の夜光貝という呼び名になったのです。
なので、夜に光るので夜光貝というわけではありませんし、そもそも自ら光ったりはしません。
ヤコウガイは南の島の貝なので、都(京都)に住む貴族には珍重されたようです。
ヤコウガイの殻は大型で、磨くと真珠層の美しい光沢が出るため、そのまま盃に使われたり、細かく割って
螺鈿(螺=貝を細かく散りばめた工芸品)に用いられたりしました。
今でもヤコウガイはアクセサリーなどに用いられ、屋久島のお店でもよく見かけます。
平安時代から、ヤコウガイの美しさは人々を魅了し続けているのですね。
▲磨かれたヤコウガイ
利用されるのは殻だけではありません。
ヤコウガイはサザエの仲間なので、身も美味しいのです。
刺身やバター炒めにするようで、屋久島では生きたヤコウガイは売られていませんが、奄美大島や沖縄では
生きたヤコウガイを売っていたりします。
同じ屋久島国立公園である口永良部島でもヤコウガイはよく採れ、民宿では定番のメニューのようです。
▲ヤコウガイの刺身
屋久島、口永良部島へお越しの際は、ぜひヤコウガイの美しさと美味しさを味わってみてください。
8月の特産物リレーは、雲仙の羽澄さんにバトンタッチです!