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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2015年12月 4日

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2015年12月04日大展望!愛子岳【屋久島地域】

屋久島国立公園 アクティブレンジャー 菊地

全国に寒波が到来した11月27日、屋久島も初冠雪を記録しました。

屋久島もいよいよ冬山シーズンに入り、気温もだいぶ下がってきています。

それでも海岸部には雪が降らないので、大がかりな冬支度をしなくていいのは屋久島のいいところです。

 

先日、12月1日に愛子岳へ巡視に行ってきました。

愛子岳は標高1235m、どこから見てもきれいな三角形に見える山容をしています。

その特徴的な姿は屋久島空港や船上からも見え、屋久島に訪れた人が真っ先に注目する山かもしれません。

山頂までの所要時間は往復7時間程度ですが、登山口は標高約200mのところ、山頂までの標高差は

1000m近く、しかも道中はほぼずっと登りという、低山ながらも決して楽な山ではありません。

また、小瀬田集落の岳参りの山でもあります。

▲空港付近から眺めた愛子岳

 

旅行で来ている人はあまり登らない山ですが、屋久島在住の人はよく登るようで、この日も計3名が登っていました。

登山道はピンクテープも多く、分かりやすいですし、標高100m毎に看板が立っているのでペース配分はしやすくなっています。

標高1000m付近にある水場は水量が安定しておらず、晴れが続くと飲み水としての利用は難しくなる

こともあるので、汗かきの人は飲み物を1ℓ程度持って行った方が安心かもしれません。

終盤の急登は苦しいですが、ここまでくればあと少し!

最後は6ヶ所あるロープ場で一気に高度をかせいで、愛子岳山頂です。

▲高度感は少なくても、ロープ場は慎重に     ▲1100mを越えると視界が開けます

 

山頂からは宮之浦岳、永田岳をはじめとする島中央部の山々や海岸部の集落、空港などが見え、360°の

大展望です。

しばし山頂からの眺めを堪能した後は、今回の巡視の目的の1つでもある看板の補修を行いました。

風雨にさらされる山頂の看板は防腐塗料が剥げ、文字も読み取りづらくなっていました。

ぼろぼろの看板もなんだか味があっていいですが、きれいな看板はやっぱり気持ちが良いものです。

▲愛子岳山頂からの展望

 

▲山頂の看板

 

今回ご紹介した愛子岳、実は登山口から山頂までの登山道全てが世界自然遺産地域に入っている山で、

屋久島の数ある低山の中でもそんな山は珍しいです。

世界自然遺産地域を歩いて大展望を見たい!という方は愛子岳にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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