ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

RSS

2015年8月 6日

2件の記事があります。

2015年08月06日名蔵アンパル清掃活動【石垣地域】

西表石垣国立公園 アクティブレンジャー 仲本

2005年11月にラムサール登録湿地となった名蔵アンパルは、今年で10周年を迎えます。そこで、ラムサール条約登録10周年記念事業として、8月1日~2日の2日間で名蔵アンパルのゴミ清掃作業が行われました。

   

名蔵アンパルは、干潟やマングローブ林、海浜などで構成されている多様な自然環境が残っている貴重な湿地です。今回は、その名蔵アンパル内にある排水路の下流に堆積したゴミの清掃活動を地元団体の「アンパルの自然を守る会」が環境省のグリーンワーカー事業を活用して行ったもので、地元の関係団体や高校生のみなさん約50人にご協力いただきながら実施されました。鳥の影響の少ない時期ということで真夏の暑い時期の作業となりました。

カヌーで排水路の下流に到着

   

作業1日目は、散乱しているゴミを集める作業を行いました。約30年近くも清掃活動を行っていなかったエリアだったため、多くのゴミがマングローブ林内にありました。集めたゴミの中には、肥料袋、防風ネット、タイヤなどのゴミがありました。他にも農業用の貯水タンク、冷蔵庫、洗濯機、チャイルドシートのような大きなごみもありました。

名蔵アンパル内での清掃活動の様子

   

2日目は、みんなで集積したゴミを排水路の中流部にかかった橋までカヌーで運び、クレーン付き車両で橋上に運び上げる作業を行いました。大きなゴミをカヌーで運ぶのは、とても操作が大変だったと思いますが、転覆することなく無事に運び上げるのはさすがです。

そして、運び上げたゴミをみんなで分別し、作業は終了しました。

カヌーで集積した大きなゴミを運ぶ様子

   

炎天下の中での清掃活動でしたが、汗をかきながら参加したみんなが協力し合い、約30年間もゴミが堆積していた場所がすてきな環境になりました。ゴミを回収する作業は、ヘドロに足を取られたり、ヘドロから出る硫黄のような臭いにも耐え、泥だらけになりながらの作業でしたので、みなさん本当にお疲れさまでした。

ページ先頭へ↑

2015年08月06日子どもパークレンジャーinくじゅう

阿蘇くじゅう国立公園 アクティブレンジャー 田中

例年より10日おそい梅雨明けのくじゅうから皆様こんにちは。くじゅうのただいまの気温は25℃前後ととても涼しいです。

先月末に環境省主催の「子どもパークレンジャー」として1泊2日のキャンプを久住(くじゅう)高原の沢水(そうみ)キャンプ場にて行いました。子どもパークレンジャーとは、小学生を対象に、国立公園の保護や管理、調査などをしている環境省の「レンジャー」の仕事を体験してもらい、自然保護や環境保全の大切さを伝える環境教育活動です。

今年は、21名の子どもパークレンジャーと一緒に、センサーカメラを使った国立公園内の生き物調査や、増水時にしか現れない幻の本山滝までハイキングをしたり、キャンプ場内にある大野川の源流部で生きもの探索をしたりと、2日にわたって様々な活動を通して自然と親しみました。

 1日目のアクティビティーとして、朝、センサーカメラを使った生き物調査をしてもらいました。設置場所を子供達で話し合ってもらい、カメラを設置し、翌日データを回収しましたが、残念ながら生き物は写っていませんでした。あらかじめ我々で仕掛けたセンサーカメラの映像を子供達に見せたところ、興味津々に、こんな動物がいたのかと驚いてくれました。生き物は6種類確認でき、身近な所でどんな動物がいるかを学べたと思います。

▲センサーカメラに写ったキツネとヤマドリ

 その後本山滝までハイキングをしました。突然の夕立に打たれましたが、子供達は元気に最後まで歩きとげ、幻の滝の下で涼んだ後、キャンプ場に戻り、夕飯作りをしてもらいました。夕飯の火起こしは火打ち石で行いました。火花を散らすのにコツがいりますが、みんな徐々にコツをつかんでようで何とか火を起こし、夕飯のカレーにありつけました。やっぱりみんなで協力しながらつくる野外料理は格別においしく感じますね!

   

  2日目は大野川の源流探検として水辺の生きもの調べを行いました。

くじゅう連山は、大分県の大河川である「大野川」の源流部に当たり、沢水(そうみ)もその一つです。森の中の小川は源流部の湧水が集まってできていて、水温が低くとてもひんやり。水の中に足を浸けると、鳥肌が立つほどの冷たさです。

水辺の生きものは、水がきれいか汚れているかの環境によって種類が変わることや、巣を持つトビケラの生態、切ったところから分裂するプラナリアなど、水生生物と水辺環境ならではの特徴について学んだ子どもたち。自分の地域の水辺にどんなものがいて、水質がどうなのか考えるよい機会になったのではないかと思います。

今回の子どもパークレンジャーでは、キャンプ場や草原の生きものと源流部の水辺の生きものに焦点を当てました。少しでも僕たちの仕事に興味を持ってくれて、この中から未来のレンジャーが生まれてくれると良いですね!

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ