九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
ダイビングやシュノーケルでウミガメを目にすることが多いですし、カヤックで海岸沿いを漕いでいると、舳先をウミガメが横切っていきます。また、いくつかの浜では産卵します。
冬は、死亡したウミガメが漂着してるのが発見されて、連絡をもらうことが多いです。ウミガメ漂着の連絡があれば、現場へ行き、種類、甲羅の大きさや発見場所などのデータを集め、研究機関と共有します。
先日、ウミガメが海岸に打ち寄せられた網に引っかかっていると、海岸の清掃作業中の方から電話がありました。ウミガメはまだ生きているとのこと。
データ計測のため現地へ行き、確認してみると、黒く粘度の高い油が甲羅に付着していました。ちょうど、砂浜で見られるオイルボールと同じような性質のものでした。
甲羅に付着したオイル
センターに運び、ぬるま湯と中性洗剤でオイルを落とし、口や鼻の中にオイルが付着していないことを確認しました。
幸い元気もあり活発に前ヒレを動かしていたので、その日のうちに現場に戻り、発見者の方々と海に放流できました。
オイルを取り除く前(上)と後(下)
浦島太郎のように、竜宮城に連れて行って欲しいなぁ。乙姫様は、ジュゴンに決まり!
放流の様子
関係者のみなさま有り難うございました。
(ひな)