九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
いつものように123カーブある通勤路をゆっくりと走っていたら、道路の真ん中に鳥がいました。
なんだろう、カラスかなぁーと思って、近づいてよく見ると、なんとコシジロヤマドリでした!!
地元の人からは、「この辺にはコシジロヤマドリがたまにいるから、出会えたらラッキーだぞ」と言われていたので、えびの自然保護官事務所に着任して1年と2ヶ月目にしてようやく出会えたことに感動しました。
もっと近くで観察しようとじわーっと近づいていったのですが、全然逃げません。
最終的には、1m近くまで接近することができて、いい写真が撮れました。
山の生態系に詳しい方に言わせると森が豊かだからコシジロヤマドリがいるそうで、自然の豊かさを測るバロメータになっているそうです。
しかし、なぜコシジロヤマドリと出会えたのでしょう?
ひとつは「ゆっくり走っていた」のが大きいのかもしれません。
私は、通勤も国立公園内の様子を知るための立派な業務の一環と考えています。
小林市内からえびの高原まではカーブが123もあり、ところどころ道の狭いところもあるので、下手にスピードをあげるとたいへん危険です。
ひどいときには、突然飛び出してきたシカと接触事故を起こして車が大破したという話も聞きます。
みなさんも普段見られない動物や素敵な景色と出会えるかもしれない国立公園を、余裕を持って、ゆっくりと満喫してみてください。