九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
やんばる野生生物保護センター「ウフギー自然館」の 上開地です。
皆さん、この生き物が何か分かりますか?
体が半透明で内蔵が透けています。魚でしょうか…?
何と、実はオタマジャクシです。
3匹がカメラ目線でこちらを見ています。
このオタマジャクシらしからぬ風貌の持ち主は、ヒメアマガエルという日本最小のカエルで、
南西諸島や中国、台湾をはじめ東南アジアに広く生息しています。
アマガエルという名前がついていますが、緑色のアマガエルとは全く異なるジムグリガエル科に属しています。
日本に生息するジムグリガエル科はこの1種のみです。
ウフギー自然館では、ただいまこのオタマジャクシが変態中です。
え?変態?
……
変態とは、簡単に説明しますと、生き物の成長の過程で姿形が著しく変化することをいいます。
イモムシ幼虫が蛹になり蝶に変わるのも変態の一つです。
ここではオタマジャクシがカエルになる事を指します。
(皆さん知ってました??)
オタマジャクシからカエルへの変化はまず後脚から始まります。
小さな後脚がひょろっと伸びはじめ、だんだんとしっかりした脚になります。
その後、前脚が皮膚を破っていきなり生えてきます。(その瞬間はなかなか見られません…。)
前脚が生えるといよいよ陸に上がる準備が出来てきます。
前足が生えてきたので別の容器に移してあげました。
まだまだ尻尾が長いです。時々ジャンプしますが、水の中は尻尾を使って泳いでいます。
オタマジャクシとカエルの中間。
下ぶくれ顔がかわいいです。
さぁ、いつ頃カエルになるのかなぁと楽しみにしながら、翌日見てみると…
たった12時間で顔つきがカエルに!!
尻尾も短くお腹から見るともう立派なカエルです。
あまりの早変わりに驚きです。
明日にはもっと完全なカエルになっている事でしょう。
他のオタマジャクシ達の成長も楽しみです。
ウフギー自然館では今、他にも沢山の身近な生き物を展示しています。
ミナミヤモリの卵。2ヶ月ほどで孵化予定。ピンクがかっているのは中で成長している証拠です。
ガラスヒバァの幼蛇。脱皮前なので眼が白く濁っています。
どの生き物も毎日成長し、様々な変化を見せてくれます。
私も負けずに成長していきたいと思います。
皆さんも是非ウフギー自然館へ、この子達の成長を観察しに来てください。